
2005.1.17 第1回 マーケティングとは何か?
僕は、過去に広告事業・印刷事業・コンサルティング事業など異なる複数の分野で新規事業を立ち上げてました。そのため、多くの経営者とお話をする機会にめぐまれていました。
僕がお会いした多くの経営者は、「最大の経営課題は、商品・サービス力の強化であり、経営上の全ての活動は、商品力強化に集約できる」と考えていました。
しかし、実際はどうでしょうか?
本当に商品力が強ければ、事業は収益化するのでしょうか?
例えば、飲食店を例に考えて見ましょう。
世の中で人気店と言われるお店は、はたして、2度と忘れられないようなおいしい料理を提供
しているでしょうか?あるいは、顧客が感動するような接客を行っているのでしょうか?
もちろん、非常識なほどおいしい料理を提供している店舗もあります。また、素晴らしい接客に感動し、その接客を受けるために、もう一度あのお店に行きたい、と思うような店舗もないとは言いません。しかし、それは、ほんの一握りです。
大半の人気店は、味も接客も大したことがないというのが実態なのです。そして、それを知った経営者はこう考えます。「ウチの店の方が旨いものを出してるから、もう少し我慢すればウチ
もいつか流行るだろう」と。
しかし、現実は、待てども待てども、お客さんの数は増えません。
こうして、経営者は、頭を抱えることになります。
ここに、マーケティングの真理があります。
「商品力の強い商品が、必ずしも売れるとは限らない」ということです。
私も、新規事業を立ち上げる過程で、何度もこの壁にぶつかりました。どう考えても、競合他社より商品は優れているのに、顧客は自社を選んでくれず、途方にくれたことが何度もありました。
なぜ、こんなことが起こるのでしょうか?
理由は明快です。
マーケティングの世界には、「事実」というものは存在しないからです。存在するのは、顧客や見込み客の「知覚」のみです。全ての事実は、顧客の「主観」というフィルターを通って、顧客に伝わっています。客観的な事実というのは、そこには存在していないのです。
消費行動を引き起こすためには、「その商品が、事実、どれだけ優れているかということ(=事実)」よりも、「この商品は優れていると消費者に思ってもらうこと・感じてもらうこと(=知覚)」の方が重要なのです。
そのため、顧客を集めるためには、「人は、心の中で、どのようなプロセスを経て知覚をしていくのか」ということにを意識した活動が必要になります。これこそがマーケティングの本質です。
顧客を集められない原因として、マーケティング能力が弱い、つまり、顧客の知覚プロセスを
考えていない、というケースが数多く見受けられます。
私が過去に売上改善のご支援を行ってきた企業でも、マーケティングを改善するだけで、大幅な売上向上を果たしてきました。
競争が激化している今、再度、マーケティングの重要性を見直してみてはいかがでしょう
か?
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