■起業・経営のノウハウ−−問題発見能力

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2005.5.21 第10回 問題発見能力について

 

今まで多くの経営者の方とお会いしてきた中で、もったいないなぁと思うことがあります。

 

 それは、「問題発見」をあまり意識されていないことです。

 

 経営者は、どちらかと言いますと、アイデアマンで衝動性の強い方が多いと思います。
 だから、思考を組み立ててじっくりと考えたり、継続的に意識付けをする必要がある「問題発見」があまり好きではないケースが多いのです。

 

 しかしながら、僕が色々な会社を見てきた限りでは、問題発見を行うことが習慣化されている会社は、効率よく売上を伸ばしているように思います。

 

 問題に対する認識を間違うと、企業経営は前に進まなくなってしまいます。

 

 以前、こんなことがありました。

 

 社員のモチベーションが低いことが原因で、売上が上がらない会社がありました。
 打つべき施策が決まっているのに、社員のやる気がないためにそれが実行されていかないのです。

 

 初訪で、ヒアリングをしている中で、僕はすぐにそのことに気づきました。
 実行しようとしている施策も、また、そこに見込んでいる効果も、僕が見ている限り、適切だったのです。ただ、それが実行されていないことが最大の問題だったのです。

 

 一通り社長からお話をお伺いした後、社長はこう言いました。
 「売上を向上させるような上手い販促があればなぁ・・・」と。

 

 社長の中での問題認識は、「なんとなく売上が上がらない」という曖昧なものであり、「施策は適切だが、社員が実行しないのが原因。さらに言えば、モチベーションが原因」という明確な問題設定がなされていなかったのです。

 

 その結果、「モチベーションが低い」という問題を解決するための施策を考えれば、簡単に売上をあげることができるにも関わらず、「売上を向上させる施策」を探してしまい、なかなか売上があがらないのです。

 

 この会社の場合、たとえ、すばらしい売上向上策を見つけたとしても、社員が動かないのですから、成果につながるはずがありません。

 

 こういうことが往々にしてあります。
 解決策に問題があるのではなく、問題設定に問題がある、というケースです。

 

 実は、問題がはっきりしていれば、それを解決することはそれほど難しいことではありません。本屋に行けば、たくさんの解決策が書かれたビジネス書が並べられていますし、雑誌を読んでも、色々な施策が出ています。新聞にもヒントはいっぱいあります。

 

 普段から情報収集を心がけている方であれば、解決策が出てこない時は、問題設定自体に誤りがあるケースが多いのです。

 

 適切な問題設定をすることは、企業経営を効率化するために、非常に重要な能力だと思うのですが、意識されている方は少ないように思います。

 

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