
2005.5.16 メールマガジン vol.13 「ターゲットを広げる方法(2)」
前回、前々回のメールマガジンで、ターゲットを狭めましょうということを一貫してお話しました。
実は、大事なのは、この後です。
僕が様々な会社を見てきた中では、ターゲットを絞りこんで、すばらしい商品が開発できたのに、その後に失敗してしまうケースが多いからです。
飲食店でも、小売店でも、住宅会社でも、自動車販売店でも、金融機関でも、その他のサービス業でも、僕が訪問した企業のほとんどは、この後に失敗していました。
上の例はB to Cビジネスですが、B to Bビジネスになると、もと多くの会社がこの失敗をしてしまっていると言っても過言ではありません。
知識がないものを買った経験を思い出してください。
パソコンでも結構です。
車でも結構です。
健康食品やこだわりの食材でも結構です。
弁護士やコンサルタントに仕事を頼む場合でも結構です。
どんな行動をしたでしょうか?
雑誌や専門書籍を読み漁り、その業界の人並みに知識をつけたでしょうか?
そういう人もいないことはありませんが、かなり少数派です。
知識がない商品を買う場合の消費者心理行動は、「信頼できそう」あるいは「親切そう」な会社から買うということです。
知識がないだけに購入に対する不安感があります。
そのため、「不親切そう」「怪しい」と感じる会社は、選択肢からどんどん消えていってしまうのです。
もう少し突っ込んで考えてみましょう。
あなたの商品について、詳細な知識を持っている人は、どのくらいの数がいそうでしょうか?
逆に、あなたの商品について知識はないけれども、買ってみたいと思っている人は、どのくらいの数がいそうでしょうか?
多くの場合、後者の方が圧倒的にマーケットが大きいのです。ただ、後者に対応した会社がほとんどないために、「ちょっと調べたけど、よく分からないから止めておこう」と思われてしまい、購入に至らないケースが多いのです。
たとえば、僕の会社で現在立ち上げている印刷事業ですが、営業マンを雇っていないにも関わらず、待っているだけで、1ヶ月で60件〜70件程度見込み客から問い合わせが来ます。
印刷会社に、この話をすると目を丸くします。
印刷業界における新規開拓は非常に難しいからです。
かつ、印刷業界では、問い合わせが来ても、見積もりだけで終わるケースが多く、成約にはつながりにくいのですが、僕の会社では25%以上が成約していきます。
つまり、オフィスに座っているだけで、毎月、15件程度、新規客と取引を開始し、そのお客様がどんどんリピーターとしてストックされていくという形になっているのです。
事業が大きな収益を生むのは、時間の問題ということになります。
なぜ、こんなことが可能なのかと言えば、それは、上に書いた、「知識がないお客様」に対応しているからです。
多くの会社が失敗している部分、それは、知識の乏しい「初心者マーケット」を無視していることです。
特に、商品開発でターゲットを絞ると、よりこの傾向が顕著になります。
あるいは、すばらしい商品を持っている会社ほど、この傾向が出やすくなってしまいます。
「商品が良いのだから、それを説明すれば売れる」と思ってしまうのです。
繰り返しになりますが、実は市場の大部分を占める「初心者マーケット」は、商品品質が購入の決め手ではありません。
「親切そう」「信頼できそう」という部分が決め手になります。
この点を理解していれば、ターゲットを広げることは、それほど難しいことではありません。
「初心者マーケット」をターゲットに含むことができれば、ターゲットは一気に広がります。
初心者に対応している会社がほとんどないからこそ、ある程度、当初のターゲット設定と異なっている層であっても、あなたの会社から商品を買っていくのです。
もちろん、社内のサービス提供体制や、社員教育には力を入れなければ、「言っていることと違う」という悪いうわさが広まる可能性がありますから、しっかりと手を打ってから実行する必要があることは言うまでもありません。
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