
2005.11.8 メールマガジン vol.33 「顧客接点」
御社のターゲットはどんな顧客ですか?と聞いても曖昧な返事しかかえってこないケースが非常に多いと感じます。 とても勿体無いことだなぁと思います。 ターゲット設定のミスは、マーケティング活動の成否を分ける可能性が高いからです。
そこで今回は、合理的で、成功確率の高いターゲット設定はどのように行えばよいのか、その考え方についてお話したいと思います。
車が好きで、多少高くても風格のある品の良い車に乗りたいというAさんがいたとしましょう。Aさんの友人のBさんは車にはあまり興味がなく、ただの移動手段と考えています。
AさんとBさん、それぞれにBMWなどの高級車の販売活動を行ったとき、どちらの販売確率が高いでしょうか?
また、同じ100人の顧客を店舗に集めるとしたら、Aさんのような顧客100人の場合と、Aさんのような顧客・Bさんのような顧客50人ずつの場合と、どちらが売上が上がるでしょうか?
当然のことながら、Aさんに販売活動を行ったほうが効率は良いですし、店舗には、より多くの、Aさんのような顧客を集めるのが効率的です。しかし、そのためには、Aさんのような優良顧客はどんな人なのかを明確にしておかなければなりません。
優良顧客の明確化にはちょとだけ手を動かしてみることが必要になります。今までの顧客を下の表のように、2つの軸で区切って表を書いてみてください。(軸はご自由に設定してください)
下の表では、
右上には、年商10億円以上のBtoB企業との取引実績。
左上には、年商10億円以上のBtoC企業との取引実績。
右下には、年商10億円未満のBtoB企業との取引実績。
左下には、年商10億円未満のBtoC企業との取引実績。
を書き込んでいます。
今回は、「契約率」「リピート率」「契約単価」で取引実績を表現していますが、あなたの会社や事業にとって重要な指標に置き換えていただいて結構です。
このように過去の取引実績を整理しますと、どの領域の顧客への営業活動が効果が高いのか一目瞭然になります。
この場合では、右上の領域の顧客が、上の例のAさんのような優良顧客であると言えそうですね。

他にも切口を出してみましょう。
例えば下のような形です。

このようにいくつか表を書き、ターゲットを分類していきますと、マーケティング効率が高い領域が見えてきます。この場合で言いますと、創業20年未満で利益上向きの会社へのマーケティングが過去に最も効率が良かったということが分かります。
なぜこの領域の顧客が多いのか説明がつけば、ターゲットとして設定をしても大きな間違いはないでしょう。上の場合であれば、たとえば、創業20年未満で利益上向きの会社は成長意欲が高い上に、(創業20年以上の会社に比較すると)長い付き合いをしていた業者も少ないことが想定されるため、営業活動を展開しやすいということが考えられます。
合理的な説明がつくのであれば、戦力を集中してその領域の顧客にアプローチするという流れになっていきます。
時には、説明がつかない場合もあります。その場合は、たまたまこの領域の顧客が多かっただけで特に理由は ないということになり、軸の立て方自体が不適切だということになります。
この軸の立て方こそが、マーケティング・センスになっていきます。
ターゲットを的確に表す、鋭い軸を立てられるかが命運を分けるのです。
他にも、オーナー経営かそうでないのか、どの部署が担当するのか、何を強みとしている企業か、社員の人数、業種、エリアなど、様々な軸を立てることができます。
とは言え、この方法は万能ではありません。
それは取引実績がある程度の数がないと分析のための元データがないので分類ができないということです。しかし、新規事業立ち上げや起業時のマーケティングには使えないかと言いますと、そんなことはありません。
データがない場合は、作ればいいだけです。
これをテスト・マーケティングと言います。
上の表の各領域に、実際にアプローチしてデータを収集して検証すれば良いのです。
過去のデータがない場合には、テスト・マーケティングを行ってデータを収集してみてください。
このようなアプローチで決定したターゲット設定は、成功する確率が高いため、現在、ターゲットが曖昧な方はぜひとも一度試していただきたいと思います。
新しい発見があって楽しいと思いますよ。
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