■起業・経営に関する質問と回答−−業種選択の基準

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現在設計会社を営んでおりますが、仕事量の激減と単価下げで先が見えない状態です。つきまして近い将来、業種を変更し再出発しようと思っていますが、業種の選択、調査、見極め方についてご教示宜しくお願いします。

 

 業種選択にお悩みということですが、業種選択は事業の収益性を決める根幹の部分であり、僕も非常に重要だと思います。
 この領域に行くと、何をやっても成功しないという領域があることも確かです。僕が経験した中でも1つそんな領域のビジネスがありました。

 

 では、どうしたら良いのかということですが最も重要なことは、「知識や経験を持っていらっしゃる領域を選択する」ということです。

 

 今、設計会社を営んでいらっしゃるということですが、設計のスキルやノウハウがそのまま使える領域で新しい事業があればベストだと思います。新しい設計会社の形態ですとか、設計士の派遣(請負という形態になるのでしょうか?派遣業に関する法規に詳しくないので分かりませんが)ですとか、設計士の教育事業ですとか・・・、周辺の事業に活路を見出すことができれば最もリスクが低く、見返りを期待できるのではないでしょうか。

 

 もし、設計関連から少し離れたいということであれば、今までの設計ノウハウが生きるような仕事をすることをお勧めします。分かりやすく言い換えれば、「設計が良ければ儲かる業種」(どんな設計をされているのかによって異なると思いますが)です。
 たとえば、飲食店やマッサージ店など、「時間を過ごす=余暇のため」に人が集まるような場所は、建物自体の設計の良さは大きな差別化要因になりえます。

 

 ここまで考えても当てはまるものが無い場合に、初めて、全く新しい業種を考えることになります。しかしながら、全く新しい業種というのは、非常に大きな苦労とリスクが伴います。これは、僕自身が経験の無い分野での事業分野立ち上げが多かったために、痛感していることです。だから、本心としては、あまりお勧めできません。最初の間は、しばらく赤字続きになる覚悟が必要かと思います。

 

 上のように考えて、選択肢がいくつか出てきた段階で、市場性を考えることになります。

 

 市場性を考えるときには、市場規模の推移と競合企業を確認することになります。

 

 たとえば、教育事業+設計 という事業を考えた時には、設計と教育の両方の市場規模の推移を見ることになります。設計自体が世の中から必要とされなくなってきているのであれば、当然、設計士になりたいという人も減り、教育事業として成り立たなくなるからです。
  もし、既に、教育+設計という形態の市場が既に存在しているならば、それを確認すればよいと思います。

 

 ○○白書などを見るとすぐに市場規模を確認できます。
  伸びている市場、または、停滞している市場、のどちらかを選択することが重要だと思います。他に、これから伸びそうな市場、既に縮小が始まっている市場、がありますが、ここには手をつけると失敗します。
 これから伸びそうな市場に参入すると、認知してもらうだけで莫大な費用がかかりますし、大きな費用をかけたから成功するわけではなく、失敗する可能性も高いからです。
 市場が縮小している場合には、言うまでも無く、かなり厳しい戦いになると思います。世の中から必要とされなくなってきているのだからビジネスとして難しいのは当然です。

 

 最後に競合企業を調べます。
 今は、インターネットで簡単に競合調査が出来るようになりました。競合企業数はどのくらいありそうか、どのくらいのサービスレベルなのか等を把握した上で、顧客が抱えているであろう不満・悩みを御社が解決できそうなのであれば、勝算があります。

 

 市場規模の推移と競合企業数を見て、最も勝算がありそうな組み合わせを最終選択するということになると思います。

 

 ちなみに、市場規模が拡大している場合は、ハイリスクマーケットになります。拡大している以上、数ヶ月・数年以内に競合企業がどんどん参入してきて、今後、競争が激化していくと考えられるからです。その代わりに、市場が拡大しているわけですから、上手く顧客開拓ができれば、一気に売上・利益を伸ばすことができます。ただし、その市場拡大もある一定期間で終わるということも頭に入れておかなければなりません。

 

 一方、市場規模が停滞している場合は、ローリスクマーケットになります。 新たに競合企業が参入してくることは少なく、また、長年その領域で仕事をしている企業が多く、改善意欲が低い場合が多いからです。そのため、今以上に競争が激化する可能性は低く、現状で勝算があるのであれば、十分に成功する可能性があると思います。

 

 長くなりましたが、何よりもまずは、ご自身の経験や知識を生かす方向で新事業を考えることをお勧めしたいと思います。
 完全な新規事業は、やはりかなりの苦労を伴いますから。

 

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