■起業・経営に関する質問と回答−−店舗出店時の競合店対策

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開店の準備しています。開店の前に業者を通して、同業者に出店場所などの情報がもれてしまうと、開店後の運営に不利になるでしょうか?

 

 頂戴したご質問ですが、結論から言いますと、出店するという事実がある程度漏れてしまうのは致し方ないことかと思います。また、情報が漏れることによって、マイナス面があることも否めない事実だと思います。

 

 店舗の売上向上支援は僕もたくさん行ってきましたが、どんなお店がOPENするのかという情報は、意外と簡単に手に入ります。
 店舗の工事をしている現場の人に聞けば、どんなお店を作っているのか、何の抵抗もなく教えてもらえる場合が多いですし(内装会社などに秘密厳守と言っても、現場にまではそれは徹底できていないのでしょうね)、不動産会社や仕入業者・看板屋・清掃業者など地域密着で経営している人に聞けば、必ずどこかかから情報は手に入ります。

 

 そのため、出店時には、これからどんな店舗を経営しようとしているかは競合店にもある程度情報が伝わっているという前提で考えたほうが良いのではないかと思います。
 もちろん、競合店があまり経営に熱心でなければ、 伝わっていない可能性もありますが、自店にとって悪い状態を想定しておいたほうが良いと思います。

 

 考えるべきことは、如何に情報を漏らさないかではなく(これはコントロールがしにくいからです)、競合店が出店情報をつかんだとしたらどんな手を打てるかということではないでしょうか。その上で、その手に対抗する準備をしておくことが大事だと思います。

 

 競合店に実行されたら困る施策は、開店前1週間くらいから割引セールなどを行うという施策です。こういった施策を打たれますと、消費者ニーズが満たされた状態で店舗OPENを迎えることになってしまいます。

 

 話が抽象的になってしまうと分かりづらくなりますので、少し具体的に考えてみましょう。

 

 あなたは、7月31日に焼肉店を出店するとしましょう。
 さらに、競合店となる焼肉店があなたの出店情報を掴んで、7月24日〜7月31日に全品半額キャンペーンを打ったと仮定します。

 

 こういった施策を打たれて、あなたが何の準備もしていなかったとしたら、最も集客力の高い店舗OPENから1ヶ月の間に、あなたのお店はお客様を集客するのが難しくなります。
 と言いますのは、焼肉を外食する頻度は、平均すると、1ヶ月〜2ヶ月に1回程度だからです。

 

 あなたのお店の開店直前に、半額セールにつられて、あなたのお店の商圏内の多くの人が競合店に行ってしまうと、それから1ヶ月〜2ヶ月は、焼肉を食べたいという欲求はなかなか生まれないのです。

 

 1週間前に焼肉を食べたのに、新しいお店がOPENしたからという理由だけで集客することは難しくなるのです。あなたのお店のOPEN情報を知っても、お客さんは、「焼肉かぁ。この間、食べたばかりだから、しばらく経ったら行ってみようか」と考え、その場で行動しないために、そのまま忘れられてしまうわけです。OPEN時にお店に閑古鳥が鳴くと、お店を流行らせるのは非常に難しくなります。「OPENしたばかりなのに、お客さんが入っていないのは、まずいからだろう」と勝手に思われてしまうからです。

 

 おそらく、開店情報を掴まれたとして想定しなければならない最悪の事態は、上のようなシナリオだと思います。

 

 このシナリオを崩す策を考えておけば、開店情報が事前に漏れても何の心配もすることはなくなります。

 

 対策としては、色々なアイデアがあると思いますが、僕であれば、次のように考えて事前に対策を打っておくと思います。
 1)店舗OPENのチラシは、2週間〜3週間くらい前から、いつでも配れるように準備をする
 2)競合店の動きを注視する
 3)競合店に動きが見えたらすぐに、自店のOPENチラシを対抗して配り、競合店でニーズを
   満たされてしまう状態をできる限り避ける
 4)競合店の割引率が非常に大きい場合などは、自社もその割引率に対抗する(チラシに
   割引率を刷り込んでしまっている場合などは、チラシに割引券を追加でホッチキス止め
   して配る)
 5)競合店に動きがなければ、当初の予定通りのタイミングでチラシを配る

 

 ここまで徹底する理由は、上にも書いたとおり、開店時に集客できなければ、その後の店舗運営に致命傷になる可能性があるからです。

 

 ただし、店舗の独自性が強ければ、競合店が何をしてこようともあまり関係はありません。

 

 あなたのお店の独自性とのバランスを考え、適切な準備をしておくのが良いのではないかと思います。

 

 ご質問の答えとしましては、情報が漏れないように努力をするのではなく、その情報を使って競合店が打てる策を考え、それに備えておくことの方が重要ではないかと思います。

 

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