■起業家の独り言−−コンプレックスについて

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2005.3.21 コンプレックスについて

 

 最近、経営陣のコンプレックスが経営活動に及ぼす影響の大きさを感じます。

 経営者にもなるとコンプレックスは、個人的な領域を超え、会社全体に影響を及ぼすようになってしまいます。

 たとえば、僕は、自分の能力を過小評価する癖がありました。幼少の時の体験から、自分は周りよりも劣っていると自然と感じてしまうのです(今では、もうなおりましたが)。それは、コンプレックスと言ってもいいくらいのレベルの思い込みでした。

 上場している大手のコンサルティング会社に勤めていましたが、そこで評価され、史上最年少でグループ会社役員に任命されても、周りが過大評価しているだけじゃないか、と毎日、心配で心配で仕方ありませんでした。なぜ、大したことない自分がこんなに評価されてしまうのか。プレッシャーで押しつぶされそうな毎日でした。

 「役員なんて受けなければ良かった」正直、そう思ったこともたくさんあります。
 具体的に何かがあったわけではありません。 自分の能力を過小評価する癖によって、「常務取締役」という肩書きを見ただけで、ストレスを感じてしまうのです。

 これが、僕個人の問題でおさまっている間は特に問題はありません。
 コンプレックスなんて誰にでもあるのですから。

 しかし、役員など経営陣になってしまうと、その影響は計り知れないものになります。

 僕の自信のなさのお陰で、組織全体に「自分たちは無力なんじゃないか」という思いを植えつけてしまった時期があります。僕が自信を持たなければ、組織全体が自信を喪失してしまうのです。当然ですよね。トップが自信がなければ、その下にいる人たちは、自信を持てるはずがありません。

 同じように、営業に自信がない社長であれば、どうしても、組織全体として営業を軽視する組織風土が出来上がってしまいます。社長は、自分のコンプレックスを隠すために、自然と営業活動を避けるようになるからです。さらに、自分の弱点を目立たせないように、営業ができる社員よりも、自分の得意分野に精通している社員を評価するようになっていきます。

 そして、それがいつか組織の大きな弱点として成長を阻害するようになっていってしまいます。

 僕自身の組織もそうであったし、多くの社長と会う中でも、そんな組織をたくさん見てきました。

 弱点を克服しても会社は成長しない、とよく言われます。僕もそう思います。
 ただ、過度の弱点は克服しなければ成長の阻害要因になってしまいます。 過度の弱点とは、経営陣のコンプレックスと直結していることが多いと思うのです。

 

 今、僕は社長業をやっています。
 自分には能力がないと思い込んでしまうコンプレックスは、前職で克服することができました。
 でも、まだまだいろいろなコンプレックスを持っています。
 コンプレックスというのは、外からはなかなか分からない部分が多いのかもしれません。

 でも、自分の性格や生き方がいろいろな人に影響を与えることを考えると、今すぐにでも人間的に成長したいと強く思います。

 自分の中のコンプレックスを撲滅して、組織に対してプラスの影響を与える社長になりたいと思っています。

 

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